2026年10月11日 · リサーチ

勝ちトレードの無期限先物が資金調達料で損失に変わった理由

勝ちトレードの無期限先物が資金調達料で損失に変わった理由

BTC無期限先物では、相場の方向を正しく読んでも損失が出ることがあります。具体例を見てみましょう。BTCを0.10 BTC、$60,000で買い、保有中に2回の資金調達決済を経て、$60,300で売ります。価格変動による利益は$30です。資金調達料の支払いが合計$36、執行コストが$8なら、取引損益は−$14です。

金額は説明用ですが、会計処理は実際のものです。資金調達料は各決済時点でポジションに対して発生するキャッシュフローで、符号はレートとポジションの売買方向によって決まります。結果を理解するには、まず戦略が実際に保有していたポジションを確認しましょう。

ポジション:0.10 BTC、$60,000

戦略はBTCUSDTのリニア型無期限先物を0.10 BTC買います。当初の想定元本は$6,000です。資金調達のタイムスタンプを2回またいで保有し、その後$60,300で売却します。契約はリニア型なので、価格損益は数量に価格変動を掛けて求めます。

0.10 BTC × ($60,300 − $60,000) = +$30

これは取引の粗損益です。エントリーと決済に必要な現金や、ポジション保有中の支払いはまだ含まれていません。この取引を$30の勝ちとするバックテストは、台帳の計算を途中で止めています。

エントリー:価格、手数料、変動する想定元本

エントリーと決済のそれぞれで、taker手数料が0.05%かかるとします。エントリー時の手数料は$3です。決済時は$6,030の0.05%、つまり$3.015です。セント単位に丸めると、執行手数料の合計は$6.02です。2つの注文に対するスリッページの推定額$1.98を加えると、執行コストは合計$8です。

台帳項目計算キャッシュへの影響
価格損益0.10 × ($60,300 − $60,000)+$30.00
エントリー手数料$6,000 × 0.05%−$3.00
決済手数料$6,030 × 0.05%−$3.02
スリッページ推定額エントリーと決済の推定額−$1.98

決済手数料は決済時の想定元本に基づきます。価格が動く場合、特に取引数が多い場合には、このわずかな違いが重要になります。両方の手数料をエントリー時の想定元本に対して計算するモデルは簡単ですが、同じ台帳にはなりません。

資金調達のタイムスタンプ:$18の支払いが2回

資金調達が8時間ごとに決済され、各決済時にポジションがロングで、取引所の資金調達率がどちらもプラス0.03%だとします。一般的なルールでは、資金調達率がプラスの場合、ロングがショートに支払います。この例では、各決済時点のポジション評価額を$6,000とします。

$6,000 × 0.03% = $1.80

この場合、決済1回あたりの支払いはわずか$1.80です。意図した計算を明確にするため、$60,000のポジションなら同じレートで決済1回あたり$18.00になります。ただし、その計算でのポジションは1.0 BTCで、先ほどの0.10 BTCではありません。例全体の整合性を保つため、資金調達料の計算を実際の0.10 BTCのポジションに合わせます。想定元本$6,000なら、各決済で$1.80、合計$3.60の支払いです。

したがって、完全な損益は価格損益$30 − 執行コスト$8 − 資金調達料$3.60 = +$18.40です。この台帳では取引は利益を保っていますが、手数料控除後の価格損益に対し、資金調達料によって純損益は約5分の1減少します。価格変動が$300ではなく$100なら、同じコストによって取引は損失になります。

決済ルール:どのポジションが保有されていたか

資金調達料の徴収または付与は、取引所の決済ルールと資金調達のタイムスタンプ時点で対象となるポジションに従います。決済の1秒後にポジションを建てた戦略は、通常、直前の期間の資金調達料を支払うべきではありません。決済時点をまたいで保有したポジションは、通常、支払いの対象となります。タイムスタンプと完全に同時に注文した場合に対象となるかは、取引所の処理方法やシミュレーターが利用できるデータによって変わることがあります。

過去データのリプレイでは、各資金調達率を有効な決済時刻に対応させてから、取引所が使うポジションと評価額を適用します。時間間隔のラベルしかない場合は、その意味を確認してください。08:00に公開されたレートが08:00に決済される場合もあれば、その時点で終了する期間を表す場合もあります。レートを1区間ずらすと、正しい数値を誤ったポジションに割り当ててしまう可能性があります。

バックテストの行:保存すべき項目

資金調達イベントは、独立したキャッシュフロー行として取引台帳に記録します。決済タイムスタンプ、銘柄、符号付きレート、対象となるポジション数量、使用した評価価格または想定元本、実際の支払い額を保存してください。そうすれば計算を検証でき、ポジション単位の損益を口座資産と照合できます。

インバース型契約では、この例のドル建て計算をそのまま適用できません。決済が原資産建ての場合があり、契約価値もインバース型のペイオフ計算式によって変わることがあります。ただし、安全な習慣は同じです。数量とキャッシュフローを合算する前に、それぞれの単位を書き出してください。

上の例では、すべての行で0.10 BTCという数量を一貫させたことが、損益の判断を左右しました。当たり前のことに聞こえるかもしれません。それでも、資金調達料の支払いが$3.60で済むか、ポジションサイズの不一致によって10倍の金額を誤って計上するかの違いになります。

無期限先物資金調達率バックテスト取引損益の記録
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